第一章:基礎知識
1.計算
1.1.四則演算
プログラミング言語では当然ですが、計算が出来るようになっています。四則演算に使う記号は次の通りです。
+ – * /
+ 足し算
- 引き算
* かけ算
/ 割り算
すべて半角の記号です。全角文字ではないので注意してください。
では、新規にVCLフォームアプリケーションを作成して、そこにTButtonを配置してください。配置したボタンをクリックして、オブジェクトインスペクタのCaptionに、計算とでも入力してください。
次に、フォームに配置したボタンをダブルクリックして、Clickイベントの関数を作成します。エディタの表示に変わったら次のように入力してください。
void __fastcall TForm1::Button1Click(TObject *Sender) { Caption=1+2; }
では実行してください。ボタンをクリックすると、ウインドウのタイトルに1+2の結果が表示されます。
他の計算も試してみたかったら式の記号を変えて計算してみてください。
ここでは、Captionに1+2の結果を代入しています。計算式の書き方は
代入先 = 計算式
という、書き方が決まっています。一般的な算数では=の後ろが答えになっていますが、プログラミングでは逆ですので注意してください。このように、表示させたい場所を指定して、普通の計算式を入力するだけで簡単に計算結果を表示することができます。
1.2.計算の優先順位
当然ですが、プログラミングでも計算するときは記号に応じて優先順位が決まっています。ここで使用する四則演算では
* / が一番優先順位が高く + – が次に続きます。同じ優先順位の場合は、順に計算されます。
Caption = 1+2*3;
という計算式を入力すると、計算結果は7になります。普通の計算と同じですね。しかし、たとえば、1+2を先に計算させたいときもあると思います。そこで ( ) を使用します。
Caption = (1+2)*3;
これで、計算結果が9になったと思います。( )はどの演算記号よりも優先順位が高いので、括弧があるところは優先的に計算されます。算数では括弧を多重に書くとき、 [ ] { } ( ) などがありましたが、プログラミングでは ( )だけが利用されています。
Caption = ((4+4)/(2+2))*3;
このようになります。計算結果は6ですね。
以上で計算の説明を終わります。